まわり道

ちびすけの従兄（５歳男児）が風呂上り母親に
「あんた、パンツ後ろ前。くまさんがついてる方が後だよ」
って注意されてました。
「あーやっちゃった」
彼は笑ってパンツをはき直しておりました。
どうやらお風呂に入る前にはいていたパンツは
前にイラストがついていたらしい。
ちょっとした勘違い。


それを見ていてふと考えたこと


ちびすけが自分でパンツをはけるようになったのは
最近なんだけど
やっぱりよく後ろ前を間違えてしまう。
彼の場合は紙パンツなので
後にパンツを捨てるときくるりんとまとめるための
シールがついてる。
そこで私が言うわけです。
「後ろ前反対だよ。シールが後なの」

これでちびすけはパンツをはきなおせるかというと
そうじゃない。

彼に何をすべきかわからせて、行動に移させるためには
一　シールってのはどれかの説明
二　君の体の前っていうのはおへそのあるほうで、後ろはお尻だよと説明
三　おへそってのはこれのことだからね。だからこっちが前。さらに説明
四　後ろ前を直すには一回脱がなくちゃだめだよ。一番大事なのはこれか…
などなど
いくつかの手順を踏まなくてはいけない。
『パンツの後ろ前を直してきちんとはく』にたどり着くまでに
ちびすけの場合はそんなまわり道が必要なわけ。

一事が万事そんな感じなので
結構手がかかるし
本人もストレスが溜まりそうだったりする。

でもね
面倒な手順をいくつも根気良く説明すれば
たいていのことは、ちびすけだって自分でできる。

後ろ前に気づいてからそれを直すまで
一本道で行けないちびすけだけど
まわり道を通ってしかできないなら
そこを通って行けばいいだけ

それって
日常の小さなことだけじゃなく
人生そのものもそうだと思う。


ちびすけに限らず私たちもそうだよね？
まわり道しかできないなら、そこを歩いていけばいいんだよ
何事もね。


そういえば
お買い物の途中で
「うへぇ…工事してやがるよ…」とかってまわり道をして
素敵に美味しいケーキ屋さんを発見したこと
あったなぁ…


まわり道を歩くってのは
直線を行くより時間がかかるけど
それは
時間を無駄にするばかりでも
ないらしい